ちいさな幸せ。

あなたにとっての幸せと、私にとっての幸せ。
それぞれどこか違うけれど、きっと同じものもあるはずよ。

夕も暮れ、食事をとり、各々が自由に過ごせる。そんな時間。
キッチンからただようのは、紅茶の香り。

自分に幸せを運ぶなら、茶葉をスプーンにひとすくい。
誰かに幸せを運ぶなら、茶葉を人数分すくってポットへ。
そして、幸せを運ぶお手伝いをしてくれるポットのために、ひとすくい。

ポットとカップはよく温めて、お湯の温かさが逃げないように。
ケトルのお湯が沸いたら、ポットをケトルのところへ持っていって、お湯を注ぐ。

大切なのは慌てないこと。でも慎重に。
お湯を注ぐときに慌てない。単純な話で、火傷したら大変よね。
お湯を注いだ後に慌てない。お茶にだって、ゆとりは必要よ。
お茶を注ぐときは慎重に。充分蒸らしたの？
好みも大切だけど、慎重に。長すぎてもダメよ。

あとはお好みで。
ケーキのお供にするのもいいわ。
レモンやミルク、砂糖を入れる人もいると思う。
ただ一ついえることは、あなたが好きな楽しみ方をすること。
それが幸せへの近道。

さて、と。私もそろそろ紅茶を楽しんでくるわね。
…そうそう、私は紅茶にミルクを入れて飲むからあの茶葉の量だけど…。
もし濃いなら、お湯を入れて薄めるとちょうどいいと思うわ。
それじゃ、またね。