空の日記 #02

10月15日　天気…曇

やっと、目を覚ましてくれました。
丸二日も寝込んでいたので、すごく心配でしたが…。

起きた彼女は、すごく警戒しているようでした。
…当然ですよね。見知りもしないところで突然目を覚ましたんですから。
そういう意味では、わたしも少し無神経だったのかもしれません。

でも、少しお話をすることができました。
…お話をすることができただけです。
名前以外…何も、覚えていないそうです。

彼女の名前は、「唯月 眠都」。
すごく変わった名前です。
もちろん、わたしが彼女のことを言える立場ではありませんけど。

わたしは思わず、行くところがないならここにいてください、って言っちゃいました。
…どうしても、放っておくことができなかったんです。

いつか、彼女はわたしの傍からいなくなってしまうかもしれません。
それまで、不思議なあなたと…どうかお友達でいられますように。