身砕けて心折れざる戦跡。

…知られぬ場所で、知られぬ戦いがあった。
一応の勝利を得た。
しかし、それへの代償は…あまりに大きい。

眠都：「怪我のことは、どうしても隠せないわね…」

アル：「…むぅ」

眠都：「かなりの怪我だし、空さんにどう説明するかを考えないとまずいわ」

アル：「その辺で事故に遭いましたー、とか？」

眠都：「…はぁ、それで通ったら苦労しないよ」

アル：「まぁまぁ、本当のコト話しちゃえばいいじゃん」

眠都：「多分、世界結界に悪影響云々～で、無理ね」

アル：「それなら、世界結界が認識変えてくれるんじゃない？」

眠都：「…ぁ」

アル：「事故でよさそーだね」

眠都：「…そうね。ともあれ、今日はおつかれさま。ゆっくり休むのよ」

アル：「はーい…。やっぱり、結構痛いなぁ…」

眠都：「アルさんがもう少し大柄だったら、他の誰かに運んでもらうところよ」

アル：「あては？」

眠都：「ないよ（きっぱり）」

アル：「今だけは…ちっちゃいこのカラダに感謝しておくよ、ミント（苦笑）」

眠都：「…ん、いい心がけね」


夕日に照らされるのは二つの影。
傷を負った音と、それを背負う光の影。

多くの怪我人、少なくない死者が出てしまった今回の戦い。
無事帰れることに感謝を。
この世界のために尽力してくれたみんなに、黙祷を捧げよう。

そして…
二人は、まだ続くであろうこの戦いに…いずれ、終止符を打つことを誓う。